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世界農業遺産

里川の環境や景観は、水を汚さず、無駄なく使う工夫で守られます。
川を守ること。森を育てること。
それが次世代へ長良川の豊かさをつなぐ支えです。

人々の知恵「水舟」 森と川と海はつながっている

人々の知恵「水舟」

長良川の支流、吉田川が流れる郡上市八幡町は、昔の大火事を教訓に町中に水路が張り巡らされ、あちこちから水が沸く「水の町」です。
家の前には「水舟」という、引き込んだ湧き水を2~3段階に仕切って使う水槽が設置されています。水舟では最初に流れる水を飲み水に、そこからあふれた2段目の水を飲み物や食べ物を冷やすために使います。3段目では土のついた野菜や汚れた食器などを洗い、最後にコイが放された池に流れ込みます。泥などの汚れは底に沈み、食器についていた残飯はコイが食べてくれます。浄化された上澄みの水が、川へ戻る仕組みなのです。

水が豊かな土地だからと、水を無駄遣いするのではなく、この水が下流でまた人々に使われることを考えた仕組みなのです。昔からその使い方は地域の大人から子どもへと伝えられてきました。

野菜

森と川と海はつながっている

川の環境を守る活動とともに、源流の森を守る活動が行われています。

川を守る活動

昔、定期的に川が氾濫して川底をひっくりかえし、洗われていたころは、長良川の中流域は白い玉石の河原でしたが、砂と草に覆われた河原へと変化しています。原因は上流から土砂が流れ込んだり、砂をためやすい外来植物がはびこって水の流れを遮ることなどが考えられます。
そのため、人の手で河原を掘り返し、玉石を上に敷き、河原をよみがえらせる活動が行われています。
そのほか、河原の清掃や、生態系を守る活動など、多くの市民団体が川を守っています。

森を育てる活動

長良川の水は、流域の山の森に降った雨が集まって流れ出しています。健康な森では、木の根の間で水が貯えられ、少しずつきれいな水が流れ出します。しかし、一見緑の山に見えても、植林されたまま手入れをする人がいなくなった森が、長良川だけでなく日本各地に増えてきています。そうした山は、がけ崩れを起こし、土砂と木が川を流れ、海までも汚します。
適度に木を伐採したり、山を管理して植栽を行ったりすることで、光と風が通り、二酸化炭素を多く吸収する健康な森になり、結果、川の流域の環境も守られるのです。

郡上漁協は、保水力が高く腐葉土を多く作る広葉樹の植林活動を行っています。川の安定のために、森の健康が必要なことを、川漁師たちは身をもって知っています。多くの市民団体も、森を守る活動に加わっています。